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Sat, 26 Sep 2009

『観る』ことと『醒める』こと



ヴィパッサナー帰りに報告会を兼ねて
蛭川立さんといきなりこんなイベントやります。

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『風の旅人』38号+『新しい茶道のすすめ』刊行記念イベント
「〈近代〉の終わりと変性意識 Ver. 2.0−『観る』ことと『醒める』こと−」


気流舎では6月に、拙著『彼岸の時間』再版記念イベント、「〈近代〉の終わり
と変性意識
」を行いました。会場からあふれ出すほどのお客様の猛烈な熱気にう
れしい悲鳴でありました。その勢いで、日食の後にでもぜひまた続編を、という
お話になっていたのですが、このたび、私が連載をしている『風の旅人』の38号
と、茶の湯の師匠との共著『新しい茶道のすすめ』(第5章:密林の茶道−茶道
の人類学−を執筆)が刊行されるタイミングで、そしてまた、店長さんが瞑想の
リトリートからお帰りになった翌日というタイミングで、第二部を行う運びとな
りました。二つの出版物に寄稿した文章の共通点は、「瞑想」です。

前回は「変性意識状態」ということを強調するあまり、その状態が、なにか普通
の日常生活からかけ離れた特殊な世界だという含意が強くなりすぎたかなと思い
ました。「トランス」とか「サイケデリック」とか、そういう言葉には「ここで
はないどこか」へトリップする、というニュアンスがあります。「瞑想」にして
も、なにか特殊な意識状態に入っていくというイメージがあります。

しかし、われわれがほんとうに目指すべき地点というのは「ここではないどこ
か」ではないはずだ、と私は考えます。むしろそれは逆で、「今ここ」にあっ
て、正確に地に足をつけることだと思うのです。じつは、われわれが「日常」と
考えている、たとえば、月曜から金曜まで働いて、土日は休日。そういう、曜日
という暗示を自明のルーティンワークだとして生きていること自体が、一種の社
会的催眠状態という変性意識状態であり、むしろ、「今ここ」の感覚を明晰に観
察し続けることによって、日常の中にありながら、その催眠トランス状態から
「醒める」ことができる、という逆の視点もありえます。そして、その作業こそ
が瞑想という身体技法なのではないかと考えることもできます。

今号の『風の旅人』には、私自身がタイの山寺でプチ出家してヴィパッサナー瞑
を学んだ体験談を書きましたが、とくにこのヴィパッサナーは、『新しい茶道
のすすめ』の中で触れた禅とともに、そのような指向性を強く持っている瞑想法
だといえます。残念ながら、禅の伝統が形骸化してしまっていることが多い現在
の日本で、特定の宗教とは無関係にヴィパッサナーを実践している人が増えてい
るのは興味深いことです。瞑想を実践していらっしゃる方も、そうでない方も交
えて、今回は「行く」ことよりも「戻る」という側面にフォーカスして、皆さん
と語り合えればと思います。


◉『風の旅人』38号+『新しい茶道のすすめ』刊行記念イベント
「〈近代〉の終わりと変性意識 Ver. 2.0−『観る』ことと『醒める』こと−」

日時:2009年10月14日(水)19時〜
トーク:蛭川 立さん
入場無料(ドリンクオーダー)/予約不要/投げ銭歓迎

明治大学 蛭川研究室
http://www.kisc.meiji.ac.jp/~hirukawa/indexJ.htm


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