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よびかけ - 真木悠介のよびかけ

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真木悠介のよびかけ
呼応できたらいいと思う。
*著書から
**『[[人間解放の理論のために]]』から
あとがき
ここでは二つの、具体的なよびかけだけを書きたい。

一 著者と読者というあくまでも自由な関係を基礎としながら、
おのおのの自己解放=共同解放の具体的な場としての交通形態(〈関係〉のネットワーク)を、
普遍的な解放に向う主体として創出してゆくという、ひとつのより包括的な実践の一契機として、
私は読者のまえにこの本を送り出したい。本書に挿入されている著者あてのハガキに、
感想や批判をできるだけ具体的に展開して書いていただけると幸いである。
本来ならば一人一人に回答しなければならないのだけれども、物理的に困難と思われるので、
たとえば重要な質問や批判にたいする回答を本書への補註集として、
数カ月に一度プリントして配布するようなかたちで、
一つのゆるやかな全国的な相互ゼミナールとして持続させてゆきたいと思う。

二 この本の本論をなす三つの論文は、いうまでもなく、序論で示された〈全体理論〉の三つの構成部門のうちの、
第一の部門である〈目的の理論〉の骨格を素描したものである。全体的な構想は「序論」において、
また本書に直接につづくべき部分の基本的なプランは、「付」に記されているとおりである。
もちろんこのような企ては、一個人の能力をこえるものである。
一つのいわば有機的に結ばれた共同探求者の集団??問題の全体についての基本的な把握を全員が共有しつつ、
一つのいわば有機的に結ばれた共同探求者の集団――問題の全体についての基本的な把握を全員が共有しつつ、
同時にその前線的な諸課題の一つあるいは数個を各人が分担して集中的に追求し、
その成果を再び全員が共有してゆく、有機的な専門家の集団を考えている。
「組織的」な問題の自己肥大化をさけるために、あまりひんぱんな会合はもたず、
年に二度ほど集中的な合宿を行なって、各自の追求の成果を共有するというようなかたちで、
綽々としてしかも真撃な探究の場を形成してゆきたいと思う。
もちろん前項の、直接本書の読者のグループとは一応個別の集団として、一九七四年頃からの発足を考えているが、
この場をかりて、切実な問題意識をもった諸君の参加をよびかけたい。
(略)

**『[[自我の起原]]』から
あとがき
(略)
時代の商品としての言説の様々な意匠の向こうに、
ほんとうに切実な問いと、根柢をめざす思考と、
地についた方法とだけを求める反時代の精神たちに、わたしはことばを届けたい。
虚構の経済は崩壊したといわれるけれども、虚構の言説は未だ崩壊していない。
だからこの種子は逆風の中に播かれる。
アクチュアルなもの、リアルなもの、実質的なものが
まっすぐに語り交わされる時代を準備する世代たちの内に、
青青(せいせい)とした思考の芽を点火することだけを願って、
わたしは分類の仕様のない書物を世界の内に放ちたい。