「モビリティーズ・カフェ」は、社会学者ジョン・アーリの代表作『モビリティーズ 移動の社会学』(作品社, 2015年)を読む読書会です。
今回は第10章「ネットワーク」を読みます。前章「天国の門、地獄の門」では、人びとがネットワークを形成し維持する力「ネットワーク資本」が、じつは階層秩序を生み出し社会的な不平等を招いている事実が指摘され、それには「当人のさまざまなネットワークでつながる人との共在による会話をする機会(=潜在能力)」を可能にする移動を目指す「潜在能力アプローチ」が有効であるとアーリは提案しました。この「潜在能力アプローチ」を理解するうえで、まずはそもそも「ネットワーク」とは何か焦点を当てていこうとするのが第10章です。そして、続く11章で「人と会う」をテーマとし、共在の重要性を検討していきます。つまり、第9章で提示された提案を検討するために、第10、11章が補足的な立ち位置にあるのですね。本来であれば、第10章と11章を一緒に読む方が良さそうですが、この読書会では、焦らず一章ずつ進めて行くことにします。
それでは、読書会に参加希望の方は、対象となる第10章を事前にある程度読んで来てください。今回は、気流舎の外で開こうと思います。参加希望の方は、気流舎(kiryuusha@gmail.com)までご連絡ください。
なおこの読書会は、対面での場(気流舎)とオンラインでの場(slack)と二つの場を持ちながら進めています。コミュニケーションの視点から学びの場づくりについて実践的研究を行っており、日本生活学会「生活学プロジェクト」の一環事業として運営しています。
【モビリティーズ・カフェ vol.10】
日 時:3月25日(土)11:00~13:00
場 所:気流舎の近くのどこか
参加費:無料(お店で開催の場合は自己負担でオーダーしていただきます)
(今回はおそらくskypeはなしです。)