「草の根の軍国主義」
佐藤忠男著
「最近の日本は、戦前の空気に似てきた」という言葉をよく聞きます。
戦争は軍部やメディアに責任があった、と言ってしまうのは簡単ですが、実は国民の中にもそうした空気が流れていたのではないか、と筆者は書きます。
映画評論家として、そして雑誌「思想の科学」の編集長としても有名な、佐藤忠男さんは、この本で、そうした「時代の気分」を詳細に分析していきます。
佐藤さんご自身が、10代の頃、親の反対を押し切って志願兵となった経験をお持ちで、そうしたご自分の心理についても触れられています。
まさにこの時代にこそ、読まれるべき本だと思います。
そして、だまされないように気をつけたいものです。
(tintin)