ちかごろの気流舎




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Sun, 19 Dec 2004

贈与の霊はサンタを遣わし

クリスマスのちょっと気のきいた贈り物なら
『サンタクロースっているんでしょうか?』偕成社
をあげておこう。ひとりの少女の質問にニューヨーク・サン紙が
社説で答えたはなし。目に見えないものの大切さを教えてくれる
ハートウォーミングな絵本。ロマンチックな女の子にはぴったり。

でも、ひねくれた気流舎はこんなかわいい本だけで満足したりはしない。
ホントのオススメは、
クロード・レヴィ=ストロース/中沢新一『サンタクロースの秘密』せりか書房。
人はなぜクリスマスを祝うのか、大人たちはなぜ子供たちにプレゼントを送るのか。
儀礼を伴う信仰として生き続ける冬の祭りには、じつは、贈与の力を利用し、
子供たちを媒介とした生者と死者の交流という、深い祈りが込められている。
どんなに形を変えようと、愚直に祭りを続けている人類がいとおしくなります。

そして、深く読めば、この二冊の本は同じことを言っているのだと思う。

たぶん、私たちは完全には、サンタクロース幻想を、共有することはできない。それなのに私たちは、この幻想を守る努力をやめない。なんのために? たぶん、私たちは、その幻想が他の人々の心の中で守られ、それが(子供たちの)若い魂に火を灯し、その炎によって、私たち自身の身体までが温められる、そんな機会を失いたくないのだ。(中略)そこには、子供たちがサンタクロースの実在を信じてくれると、私たち自身も、生の意味が信じられるようになるだろう、という期待がこめられている。
—レヴィ=ストロース「火あぶりにされたサンタクロース」

信じるものを確かめ合いたいという恋人たちが
クリスマスを重視するのも少しはわかる気がしてきます。

…しかしなぁ、
クリスマスの夜にいきなり贈与だの構造だの
死者の世界だのと言い出す男なんて最低だ。
あぁ、笑って絵本をあげられる素直さを僕にください。
>サンタさん!

BGMは
The French Impressionists "Santa Baby"

3 Comments, 0 TrackBack | category: /books | permalink

Comments

いとぅか wrote: メリークリスマス!

読みたいと心躍りました>クロード・レヴィ=ストロース/中沢新一『サンタクロースの秘密』
最低なんかじゃないですよー。今年もここでたくさん考えたり、感じるヒントをもらいました。ありがとうございます。良いお年を~!

かとう wrote: No title

そういっていただけると書いてよかったと思えます。
こちらこそありがとうございました!
来年もよろしくー。

サンタ wrote: No title

「あぁ、笑って絵本をあげられる素直さを僕にください」
「あげな~い、だって素直じゃないほうが面白いもの」」

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