【2017年2月18日】びおすCafe vol.2

昨年の7月、相模原市にある津久井やまゆり園で19名の命が奪われる痛ましい事件が起こりました。事件の凄惨さに加えて、容疑者の男が語った犯行動機を耳にして、多くの人たちが暗澹とした気分を味わされました。

「障がい者は生きている価値がない」「社会のお荷物になっている障がい者は死んだほうがいい」。

以上のようなメッセージを容疑者の男は犯行動機として語ったようです。

また、この犯人の主張に何事か正しさを感じ共感する人々が存在するという事実を受けて、多くの人々が悲しみ、憤り、そして恐怖しました。「何か自分たちでできるカウンターアクションを、ささやかであるとしても始めていきたい」。そのような想いへ至るに十分過ぎる条件が整っていました。事件を経て数カ月が経った頃に、下北沢の気流舎に有志の人々が集まり、小さな勉強会/座談会を不定期に始めることになりました。

第二回目となる今回は、72年に公開されたドキュメンタリー映画「さようならCP」を資料とし、勉強会を行います。CPとは”Cerebral Palsy”=脳性マヒの略称です。この作品が追いかけるのは脳性マヒ者の当事者団体『青い芝の会』の人々の生活と思想です。日本の障がい者運動史上の画期を成したこの運動体を通して、社会の健全者幻想、そして自らの内なる健全者幻想の双方に、彼らがどのように対峙して生きたのか。それをもう一度丁寧に見つめてみたいと思います。私たちは自分の問題としてこの作品を観て考えることができると思っています。なぜなら現在の私たちが生きる社会の病理は、彼らが治癒を求めて闘った社会の病理と地続きのものであるからです。

『さようならCP』動画

【びおすCafe vol.2】
日 時:2月18日(土)18:00~

場 所:気流舎(下北沢)
参加費:無料(資料代は投げ銭)
1ドリンクオーダーをお願いします。