【本の紹介(古書)】『ドン・ファンの教え』カルロス・カスタネダ 著 / 真崎義博 訳

【本の紹介(古書)】
『ドン・ファンの教え』
カルロス・カスタネダ 著 / 真崎義博 訳

 カリフォルニア大学で人類学を学ぶ学生だったカルロス・カスタネダは、薬草の知識を得るために旅をしたメキシコ国境付近で、ドン・ファンというヤキ・インディアンの呪術師と出会います。ドン・ファンの弟子となったカスタネダは、師との対話や修行を通じて、「意識の変容した状態」へと旅立つのでした。

 1968年にこの本がアメリカで出版されるや、当時の対抗文化やサイケデリック革命の中で熱狂的に受け入れられ、一大ベストセラーになりました。これまでに10冊のシリーズが刊行され(それ以外にも技法の実践編や、ドン・ファンの名言集もあり)、カスタネダの没後も読み継がれています。

 日本でも中沢新一さん(処女作『チベットのモーツアルト』の最初の章はこのシリーズに関する文章です)や、細野晴臣さんが、ドン・ファンから深く影響を受けたと語っています。

 そしてなにより、このシリーズについて書かれた真木悠介さんの『気流の鳴る音』というタイトルの本が、「気流舎」の名前の元になっているのでした。

 なお、本に書かれている事は事実なのか、作者のフィクションなのかと長い間議論されていました。気流舎でも以前トークをやってくれた、メキシコの呪術師の村に行ったこともある、羽黒山伏の成瀬正憲さんは、「ああいう世界は実在する」と言っていました。

(tintin)