中沢新一といえば以前、こんなことを書いてました。
(宮本常一や折口信夫(青空文庫)、レヴィ=ストロースの読書体験を紹介した後で)私はこういう読書をとおして、いつも「トランス」を体験していたのである。トランスする読書——文字通り「自分の外に出て行くこと」を体験させてくれるような読書。あなたにとって読書とはなんですか、とたずねられるたびに、自分を失うためにだけ私は本を読みます、と答えることにしている。(朝日新聞2004年2月8日)
このコーナーは自分の読書遍歴を明かす連載で、過去には細野晴臣が「ドン・ファン」シリーズの紹介も。
人間の感覚を拡張することが芸術の本領だとすれば、本でも音楽でも未知の感覚を呼び覚ましてくれるものに触れていたい。その意味で、ぼくの人生を変えた本がある。米国UCLAで人類学を専攻したカルロス・カスタネダのノンフィクションで、メキシコに散在するヤキ・インディアンの呪術師を取材したものだ。…おかげでぼくは注意深く生きようとし、自分ですら、思うほど重大ではないと思うようになった。この感覚は今まで自分の中で使われたことのない新しい感覚だった。(朝日新聞2003年6月22日。彼はこのひとつ前で「ローリング・サンダー」も挙げています。)
気流舎もそんな本をそろえたいものです。ちなみに、このお二人は
中沢新一、細野晴臣「観光」角川書店 →ちくま文庫
という聖地巡礼の本を書いたり、ICCで「ネオ・シャーマニズム」をテーマにトークセッションをしたりもしてたんですね。(いま知った)
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