Mon, 10 Jan 2005

よしもとばななとカスタネダ

よしもとばなな『なんくるない』新潮社

しかし時の波が少しずつつらい思い出をけずって、
いつか全てを光の中にかえすだろう。

いいね。
よしもとばななの作品にはよく神秘主義と
いってもいいような表現が見受けられて、
きっとシャーマニズム的な世界観が
基底にあるんだろうなと思っていたら、

田口ランディ VS よしもとばなな

共通の読書体験にカスタネダの呪術師シリーズをあげているのは納得。…特にばなな氏は、3年に一回は全部読み直すそう。

なんだ、そうなのか!
改めて公式サイトを見直すと…

Banana's diary 2001.06.27

細野さんはどこにいても全然変わらない。(中略)さすがドンファンの弟子仲間(?)だ。細野さんサイン入りのカスタネダ原書というわけのわからないがとにかく貴重なものをいただく。いつも持って歩いて読もうと思う。

という記述を発見。
FAQで『未知の次元』を勧めてたりもします。
(ちなみに細野晴臣とカスタネダについてはこちら

そんな人の小説がふつうに読まれている
情況って結構すごいと思う。

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Sun, 19 Dec 2004

贈与の霊はサンタを遣わし

クリスマスのちょっと気のきいた贈り物なら
『サンタクロースっているんでしょうか?』偕成社
をあげておこう。ひとりの少女の質問にニューヨーク・サン紙が
社説で答えたはなし。目に見えないものの大切さを教えてくれる
ハートウォーミングな絵本。ロマンチックな女の子にはぴったり。

でも、ひねくれた気流舎はこんなかわいい本だけで満足したりはしない。
ホントのオススメは、
クロード・レヴィ=ストロース/中沢新一『サンタクロースの秘密』せりか書房。
人はなぜクリスマスを祝うのか、大人たちはなぜ子供たちにプレゼントを送るのか。
儀礼を伴う信仰として生き続ける冬の祭りには、じつは、贈与の力を利用し、
子供たちを媒介とした生者と死者の交流という、深い祈りが込められている。
どんなに形を変えようと、愚直に祭りを続けている人類がいとおしくなります。

そして、深く読めば、この二冊の本は同じことを言っているのだと思う。

たぶん、私たちは完全には、サンタクロース幻想を、共有することはできない。それなのに私たちは、この幻想を守る努力をやめない。なんのために? たぶん、私たちは、その幻想が他の人々の心の中で守られ、それが(子供たちの)若い魂に火を灯し、その炎によって、私たち自身の身体までが温められる、そんな機会を失いたくないのだ。(中略)そこには、子供たちがサンタクロースの実在を信じてくれると、私たち自身も、生の意味が信じられるようになるだろう、という期待がこめられている。
—レヴィ=ストロース「火あぶりにされたサンタクロース」

信じるものを確かめ合いたいという恋人たちが
クリスマスを重視するのも少しはわかる気がしてきます。

…しかしなぁ、
クリスマスの夜にいきなり贈与だの構造だの
死者の世界だのと言い出す男なんて最低だ。
あぁ、笑って絵本をあげられる素直さを僕にください。
>サンタさん!

BGMは
The French Impressionists "Santa Baby"

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Wed, 01 Dec 2004

気になる本

ユング『クンダリニー・ヨーガの心理学』創元社
講義録のようですね。読んでみたい。
ユングは東洋思想にも深い関心を示していて、
ユング『東洋的瞑想の心理学』創元社
という本もあります。まずはこっちか。
ウィリアムズ『境界を超えて — シャーマニズムの心理学』創元社
というカスタネダのドン・ファン・シリーズを
ユング心理学で解釈した本もあって、
いま気づいたけど、どれも創元社なのね。

黒崎宏『ウィトゲンシュタインから龍樹へ』哲学書房
も気になるなぁ。

最近は、レヴィ=ストロースを読みたいがために、
フロイトを読んだりしてます。

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Sat, 13 Nov 2004

本の交差する場所

COWBOOKS のサイトに BookCrossing のコーナーができてました。

COW BOOKS は、 bookcrossing の活動を深く理解し、できる限りサポートしたいと考えています。 BCID を記入する用紙、スタンプなどを用意していますので、スタッフまでお気軽に申し付け下さい。また、リリースしたい本のお預かりもしています。どうぞみなさん日本でも book crossing を広めましょう。

おぉ。ましょう、ましょう。
Official Crossing Zone として登録したみたいですね。

Why is that a Good Thing? Besides the obvious goodwill you'll be generating, BookCrossers who use the Go Hunting feature of our website will come to your place of business just to look for released books, so you should see an increase in traffic.

つまり、お店を Crossing Zone にすれば、本を探しに/置きに
来る人たちがいるから来店促進につながりますよ、ってことです。
もちろん、気流舎もやりますよー!
そういや最近放ってないな…。
COWBOOKS に持っていこうかな。

BookCrossing::COWBOOKSでリリースされた本
BookCrossing::気流舎の本棚
ブッククロッシングって知ってますか

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Sat, 11 Sep 2004

千夜くらいで千冊

いつのまにか集めた本が1000冊に。
1000冊ってこんなもんか、という感じ。
でもさすがに6畳の我が部屋には多すぎる量。
あきらめて本棚の前に本棚を置いてしまった。
場所がないので本集めはしばらく休憩。

松岡正剛さんは1000冊の書評ですが、
僕は集めただけで全部なんて読んでいない。
読みたい本ばかり。まだまだですな。
『エレガントな宇宙』は読んだぞ。

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