これからのイベント
10月11日(土)12日(日) 稲刈りのためお休みいたします!
・水曜定休でしたが、しばらく月曜日を定休にします。水曜日は営業いたします。
・気流舎のメーリングリストもあります。ご参加ください。
・移動仮設型ブックカフェつくってます。→「さわさわ気流舎(仮)計画」

これからのイベント
10月11日(土)12日(日) 稲刈りのためお休みいたします!
・水曜定休でしたが、しばらく月曜日を定休にします。水曜日は営業いたします。
・気流舎のメーリングリストもあります。ご参加ください。
・移動仮設型ブックカフェつくってます。→「さわさわ気流舎(仮)計画」
洞窟に入った瞬間、まがいようもない神聖さを感じてしまった。理性はその感情に冷静さを求めたかもしれないけれど、あの感覚を素直に認めれば、やはり「神聖さ」だったのだと思う。
洞窟は太古より聖なる場として祀られ、
人々は集い、祈り、踊りを捧げてきた。
中沢新一「神の発明」講談社選書メチエ
神はしばしば天空の高いところにいるというイメージがありますが、スピリットはむしろ洞窟や祠や岩の割れ目や森の中の木のウロのような、光がさんさんと射し込んでくることのない、薄暗い密閉された空間を好むようです。(中略)さらに、スピリットが住処としている中空の空間はまた、さまざまな「増殖」のおこなわれる空間でもあります。富や食べ物や高い価値をもったものが、そこからやってくると考えられています。
スピリットは森の中や洞窟を住処にすると言われますが、来訪神はその森や洞窟を「通路」として、遠くの他界から人間の世界に出現してきます。
スピリットへの敬意は、今も変わってはいない。
洞窟は海に口を開けていて、砂のフロアは波に洗われていた。踊っている間も潮の満ち引きに応じて波の位置が変わり、僕らはその度に波に見とれた。パーティを支配していたのはサウンドシステムの音ではなく、波の音だった。電球の明かりではなく、闇の暗さだった。人々は軽い昂揚を笑顔で隠してステップを捧げる。ろうそくの炎が黒い波をやわらかく照らす。こんな時空間を体験したことはいままでになかった。
シタール、ジャンべ、ディジュリドゥ。
旋律と鼓動、倍音の聖性。
月食は満月の夜に起こる。太陽と地球と月が一直線に並ぶからだが、光だけでなく重力も重ね合わされて、その日、海は大潮を迎える。雲が月の光を鈍く隠したとしても、重力を遮ることはできない。海も大地も身体もすべて、その支配下にある。深夜、高くなりゆく波に追われてスピーカーとDJブースは移動を余儀なくされた。音が止まる。波だけが響く。恐れは畏怖の念として僕らの言葉を失わせる。
満月の夜のあのどことなく場違いな明るさを持った空が白みはじめて、厚い雲の奥に太陽が昇ったことを知る。待ちわびた光の到来だ。心のすみに小さく抱え込んでいた恐怖が光のなかへ溶け込んでゆく。昂奮しているのか、深く安らいでいるのか。逆光の波をもう一時間も見つづけている。
調和。
すべての調和を体感するために人は踊るのだろうか。
いや、人が踊っているのではない。ガイアだ。
僕たちのステップはその胎動のほんの一部分にしかすぎない。
真夜中のムーンダンス
0 Comment, 0 TrackBack | category: /music | permalink