ちかごろの気流舎

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・水曜定休でしたが、しばらく月曜日を定休にします。水曜日は営業いたします。
・気流舎のメーリングリストもあります。ご参加ください。
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Tue, 18 Dec 2007

旅人は伝書鳩のように




〈映画「おばさんたちが案内する未来の世界」を見る集い〉
(エリザベエス・コール、小沢健二/16日横浜関内)という
ちょっと不思議な会を友だちたちと準備した。

くわしくは(いつものように)
イルコモンズさんのブログを読んでほしい。
あらゆる場所にプエブロが
→あるいは谷崎テトラさんも
→あるいは bonobo さんも


旅人たちが伝書鳩のように伝えてくれる
希望の風景のための〈集い〉は、
こんな灰色の世界のなかでも
せめてそのとき、その会場だけでも
希望の風景を実現させて/思い出させて/
想像させて/信じさせてくれるようなものにしたいと
(旅人たちも含めて)みんな思っていたと思う。

そしてその願いが
一瞬のきらめきとして
これからはじまるつながりとして
参加したひとたちのこころのなかで
ちいさな実をむすんでくれたとしたら
〈集い〉を準備してきた一人としてうれしいと思う。


二回目の休憩時間、ロールスクリーンがあがると
外はクリスマスのイルミネーションで飾られていた。
この時期は一年のうちでもっとも灰色的な季節だ。

でもそれと同時に、
ひとびとのこころの奥深くでは
一年のうちでもっとも反灰色的な
贈与の霊が動き出す季節でもある。

贈与の霊はサンタを遣わし

たぶん、私たちは完全には、サンタクロース幻想を、共有することはできない。それなのに私たちは、この幻想を守る努力をやめない。なんのために? たぶん、私たちは、その幻想が他の人々の心の中で守られ、それが(子供たちの)若い魂に火を灯し、その炎によって、私たち自身の身体までが温められる、そんな機会を失いたくないのだ。(中略)そこには、子供たちがサンタクロースの実在を信じてくれると、私たち自身も、生の意味が信じられるようになるだろう、という期待がこめられている。
—レヴィ=ストロース「火あぶりにされたサンタクロース」

信じるものを確かめあいたいのは
なにも恋人たちだけではない。
ほんとうは、みんななにかを確かめあって
なにかを信じていたいと思っているはず。

どれほど灰色がこの世界を覆っても
ひとびとのこころの奥深くに眠っている
虹色の希望が死ぬことはない。


天使たちのシーン

いつか誰もが花を愛し歌を歌い 返事じゃない言葉を喋りだすのなら
何千回ものなだらかに過ぎた季節が 僕にとてもいとおしく思えてくる
愛すべき生まれて 育ってくサークル
君や僕をつないでる穏やかな 止まらない法則

「いつか」を待つこと(エスペラール)は
希望(エスペランサ)とつながっている。


分別もついて歳をとったぼくたちはもう、
わかりあえやしないってことだけをわかりあうのではなく
わかりあえるってことをわかりあうのさ。

旅人の奏でるロンロコの最後の響きは
やっぱりちょっとした奇蹟だったように思う。


いま、ここの虹

2 Comments, 0 TrackBack | category: /alternative | permalink

Comments

clover wrote: No title

最近『気流の鳴る音』を読み始めています。
その中に「わたしは人間の生き方を発掘したい。とりわけその生き方を充たしている感覚を発掘してみたい。」
「ピラミッドでなく、容赦のない文明の土砂のかなたに埋もれた感性や理性の次元を、発掘することができるだろうか。」とありました。
実のところ、この「発掘」を待っている人は案外多いんじゃないかと思います。
「希望の風景」を希求する想いを、内側に溜めておくのではなく、外に伝えることをしてみたくなってきました。
オルタナティブを模索する、学習サークルでも立ち上げようかと思います。そういう場がきっと求められていると思います。

かとう wrote: No title

学習サークルいいですね。
希望の風景はそうゆうところからこそ産まれてゆくはずです。
そして、ほんとうは「発掘」するまでもなく
ただ、いまここにあることに「気づく」だけで
いいのだと思います。

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