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Tue, 13 Jan 2004

倍音の聖性

KLF の Chill Out に影響されてホーメイをやってみたら結構イケることが判明。楽しくなってしょっちゅうやってます。かなりアヤシイ。友人に教えてもらって知ったのだけれど、ホーメイに限らず世界の民族音楽や伝統唱法には豊かな倍音を含んだものが多い。口琴、ディジュリドゥ、バグパイプ、チベット聲明、浪曲等々。なんだろう、この広がりは。

日経サイエンス 1999年12月号

トゥバにおける喉歌の起源伝説では,人間がこのような歌い方を習得したのは大昔であることが強調されている。それによると一番最初の喉歌の歌い手は,自然の音(例えば,ザブザブと流れるような,倍音を豊かに含んだ音)をまねたいと望んだのだそうだ。トゥバの民謡はアニミズム(すべての自然物や自然現象には霊が宿るという信仰)と強く結びついてはいる。だが今日歌われている喉歌の,本当の起源は不明瞭だ。

倍音には自然や聖なるものを感覚させる何かがあるのかもしれない。以前、高橋ペコさんのワークショップで和声の体験をしたことがある。単にみんなでそれぞれが心地よいと思う声を出すだけなのだが、時間がたつにつれて場がとても神聖な雰囲気につつまれていったことに驚いた。その時は知らなかったけれど、この方法でも倍音が出ているらしい。不思議だ。なんだろう、倍音って。

ホーミー・ワールドMAKIGAMI VOCAL WORLDホーメイフェスティバルのどうたの会日本口琴協会日本ディジュリドゥ協会倍音声明倍音SMOJO RISING倍音系のアンテナ

JVCワールド・サウンズ
世界宗教音楽ライブラリー

巻上公一「声帯から極楽」筑摩書房
メッチェル・ゲイナー「音はなぜ癒すのか」無名舎
渡辺満喜子「声をめぐる冒険」春秋社
中野純日本人の鳴き声」NTT出版

4 Comments, 1 TrackBack | category: /music | permalink

Comments

furu wrote: はじめまして

トラックバック(初体験)したつもりがうまくいってなかった(文字コードがらみ?)ようなので、こちらでご報告。感想といいますか、面白いといって紹介させてもらっただけで、何の解説もないのですが。気流舎 とっても期待してます。オープン目指してがむばってくださいね。

かとう wrote: はじめまして

あら、どうしてでしょうね。ともあれ、ありがとうございます。オープン本棚いいですね。ブッククロッシングなんていかがですか。「音楽だけが残った」って僕もなんとなくわかる気がします。このエントリーを書いて以来、そもそも「音が気持ちいい」というのはどういうことだろう、と気になっています。ハーモニーや倍音やリズムがなぜ心地よいのか、人はなぜ音を必要とするのか、とか…。

furu wrote: Re:はじめまして

あ 最初の僕のコメントも、2段落目が欠けています。おかしいなぁ。初心者でして、まだあんまり仕組みがわかっておりませんですみません。ブッククロッシングのlogも読ませていただきました。とても面白い! 英語がちょっと苦手であまり突っ込んで読んでないですが、今度何かと絡めてやってみたいなぁ。そう 音 音楽。何故でしょうね? 何故だろうて考えても答えが出そうにないところがまたいいんですが(笑)。

かとう wrote: あら

データを直接開いたらちゃんと書いてありました。うちのwritebackがいけない気がします。すみません。むしろ考えていては答えが出ないあたりに、正解があったりするのかもしれません。なにしろ考えて悩むより音に身を任せた方が気持ちがいいわけですから。

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フーン・フール・トゥ( HUUN-HUUR-TU )はロシア内トゥバ共和国のホーメイアンサンブルです。4〜5年ほど前、日本で話題になったので御存知の方も多いかと思いますが、ホーメイとはトゥバ共和国の一風変わった歌唱法で、意識的に倍音を強調させることで、声の音が2つ(以...

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